意外と知らない火災保険の落とし穴
もらい火に損害賠償請求はできない
まずは火災保険の基礎知識です。もらい火に対して損害賠償請求はできません。自分は火事を出すようなことはしないから火災保険は不要という方もいるかもしれませんが、もしお隣の失火で自宅が類焼した場合、お隣に対して損害賠償請求できないことになっています(失火責任法)。そのため火災保険は入っておいたほうがよいのです。
同じ木造で保険料が安くなる物件も
一般的なマンションであれば、専有部は壁の内側(上塗基準)となっていますが、よく確認しないままに、コンクリート壁の中心部(壁芯基準)で契約してしまったというケースも見受けられます。火災保険は燃えにくい鉄筋コンクリートより燃えやすい木造のほうが保険料は高くなります。
床下浸水は補償されない
火災保険には水災オプションを付加することができます。水災に対する保険をつけておけば、洪水や高潮、土砂崩れなどの被害にあっても安心ですが、補償されるのは、「建物評価額の3割もしくは床上浸水、もしくは地盤面より45センチメートルを超える浸水」という条件がついています。こうした条件に当てはまらない限り、床下浸水は原則として補償されません。床下浸水でも床下の泥を掻き出し、消臭や消毒作業を行わざるを得ませんので、水災に対する保険を付けていても安心というわけではないということはあまり知られていないのではないでしょうか。
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日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65989180Z01C20A1000000/