カーポートの被害にも火災保険
カーポートを設置すると、雨の日でも濡れることなく車の乗り降りが可能になるだけでなく、愛車を雨や雪、強い日差しといった自然現象から守ることができます。しかし、想定外の自然災害が起こった時は倒壊・破壊してしまうリスクも存在します。
では、どんなカーポートが自然災害に強く、倒壊・破壊のリスクが低いのでしょうか。
倒壊リスクが低いカーポート
倒壊リスクの観点から行くと、柱が片側に固まっている製品よりも4本柱のカーポートの方が倒壊リスクは低く安定感がアップします。その中でも、ドーム型の形状をしているアール型カーポートは、雨水や雪がたまらない構造をしていますので、倒壊リスクは軽減されています。
一方、屋根が平らなフラット型カーポートは、雪が積もるリスクが高いというデメリットがあります。しかし、風の影響を受けにくいというメリットがあるので、雪よりも風の心配がある地域に向いているカーポートです。
そして、積雪が多い地域にはポリカーボネート屋根のような素材自体の強度が高いカーポートがよく設置されています。透明性・耐衝撃性・耐熱性・難燃性・寸安定性など様々な性能に秀でていて、特に耐衝撃性は一般的なガラスの250倍以上といわれています。
カーポートにも火災保険
想定外の自然災害が起きた時には、ポリカーボネートのカーポートでもトラブルが発生してしまうかもしれません。火事や自然災害による被害が出た時には、火災保険が適用されます。カーポートにおいては、一般的な火災保険では建物の付帯物とみなされます。そのため、火災保険の補償対象である「建物」の一部として認められるので、火災保険の補償の対象となります。カーポートが破壊・倒壊する原因で多いのは、火災保険における「風災」「雪災」です。これらの補償の適用条件はどのようなものなのでしょうか。
●強風もしくは雪による被害
火災保険における風災被害とは、ある一定の強風が吹いた時に出た被害全般を指します。このある一定の強風とは「最大風速」ではなく「最大瞬間風速」で判断することになっていて、基準としては「最大瞬間風速が秒速20メートル以上」が強風と判断されます。
●3年以内に受けた被害
火災保険の時効は3年です。つまり、被害が発生した日から3年以上が経過してしまうと時効が成立してしまいますが、被害を受けてから3年以内であれば、火災保険の補償の対象となります。過去に強風や大雪で被害を受けてそのままにしている時は、3年以内出れば火災保険の申請ができます。
●工事費が20万円以上になる被害
一部の火災保険では「20万円ルール」というものがあります。これは、被害額が20万円未満の場合は補償されない契約のことで、かつての火災保険の免責金額が20万円になっていることの名残とされています。しかし、カーポートの修理の場合は20万円未満の金額になることは少ないので、心配する必要はないと思われます。
火災保険は破損した部分しか認定されない
火災保険の補償対象となるのは、住宅そのものである「建物」(カーポートのような付帯物を含みます)と、建物の中にある家電などの「家財」の2つです。火災保険の契約時に「建物のみ」「家財のみ」「建物と家財の両方」という3種類の補償対象を選ぶことになりますので、「家財のみ」の契約の場合、カーポートに被害が出ても補償対象にならず保険金はおりません。
もう一つ注意しておきたいのは、火災保険は火災や自然災害による被害に対して補償してくれるものですので、経年劣化については補償されないということです。