火災保険料値上げへ 算定基準3~5%、災害で支払額増加
損害保険各社でつくる損害保険料率算出機構は27日、火災保険の保険料を設定する際の目安となる「参考純率」を3~5%程度引き上げることで最終調整に入った。自然災害などで保険金の支払額が増加したため。損保各社は基準改定を踏まえて平成31年中にも住宅向け火災保険料を上げる見通し。各社は個別に値上げ幅を決めるが、地震保険料も来年1月に値上げする見込みで家計の負担が増しそうだ。
火災保険は火事以外にも、落雷や台風、水害、雪害、水漏れなども対象で、建物や家財の損害を補償する。
26~27年度は台風や雪害、豪雨などで保険金の支払額が拡大し、2年連続で5千億円を突破した。参考純率の引き上げは26年以来4年ぶりで、収支改善には料率の引き上げが必要と判断した。
年間5万円程度(地震保険なし)の火災保険料を支払う一戸建ての契約者の場合、1千~3千円の負担増となる見込み。
損保各社は算出機構の示した基準をもとに、実際の保険料の値上げ幅を決める。収益改善に向けて保険料を上乗せする損保がある一方で、コスト削減などで値上げ幅を抑える損保もあるとみられ、各社の対応が分かれる可能性が高い。
算出機構は毎年、損保各社から支払い実績などのデータ提供を受けて、参考純率を改定すべきか検証する。その後、金融庁に届け出て、審査を受ける。
引用:
https://www.sankei.com/economy/news/180128/ecn1801280011-n1.html